ここでは、ツーリング時に適した服装について関連知識も含めて広く浅くという感じで書いていきたいと思います!
かなり長い文章になっていますが、一通り読んでいただければバイクではどういう服装をしなければならないのか、どういう選択肢があるのかをざっと知ることができるよう心がけて執筆しているので、是非お時間があるときにでもお読みください。
- バイクでは「万が一」や「最悪の事態」を想定した服装をするとうまくいくことが多い
- 基本的にはバイク用品メーカーから選べば間違いありません(後は価格帯・デザインなどで選べばOK)
- バイクのウェアでよく使われる素材について知る
- プロテクターで「CE レベル2」ときたら最高性能です
- ヘルメット:フルフェイスかジェットヘルメットで国内メーカーがおすすめ
- 上半身:まずは肩・肘にプロテクターが入ったライディングジャケットがおすすめ!
- 下半身:膝プロテクター入りのライディングパンツか膝プロテクターがおすすめ!
- グローブ:バイク用で要所要所がしっかりとした生地のグローブを選ぼう
- ブーツ:バイク用品メーカーでくるぶしが隠れていればOK
- まずは夏用と冬用の2セットを用意しとくのがおすすめ
- 雨のときの服装はこちらの記事で!
- まとめ:ツーリングに適した服装をすることで安心してバイクを楽しめる!
バイクでは「万が一」や「最悪の事態」を想定した服装をするとうまくいくことが多い
恥ずかしながら管理人ですorz
さて、これからツーリングに適した服装についていきますが、服装選びの基本的な考え方について。
バイクは生身で乗る乗り物である以上、万が一転倒したり事故が起きた際には金属の塊やコンクリートの上に生身で放り出されてしまいます。
このとき肌の露出などをしていたら、関節が金属やコンクリートに当たればどうなるでしょうか?大惨事につながることは容易に想像できます。
初心者の方ほどこれがイメージできていません。なぜなら、そういう経験をこれまでにしたことがないからです。
しかし事故はそんなこととは無関係に起こってしまえば終わりです。
こちら側に非が無くても運が悪ければ起こるときは起きます。
そういったときに最悪の事態にならないよう備えておくのが、バイクを乗る上での服装選びの基本になります。
バイクはお金と手間と根気があればどうとでもなります!
バイクはお金をかければどうとでもなりますが、体は一つしかありませんからね!
※ただし、自分で整備するときは必ず正しい知識のもとに!中途半端な素人整備はかえって危険です!走行中に甚大な不具合に出たらそれこそ大問題です😨
ポイントは肌を露出させないことと、関節や重要部位をプロテクターで守ること
では具体的にどのような服装になってくるのかですが、ポイントは以下の通りです。
- 肌を露出させない
- 関節(肩・肘・膝・手の平・くるぶし)や重要部位(胸部・脊椎)をプロテクターで守る
- 季節によって快適に走れるものを選ぶ(別記事で詳しく解説)
バイクの服装選びでの「基本」は1つ目と2つ目ですね。
肌を露出させないのはいいとして、肩・肘・膝などの関節は転倒時に真っ先に地面に触れる可能性が高い箇所であるため特にプロテクターは必須です。
次に、重要箇所は胸部や脊椎ですね。
これらの損傷は死亡事故に繋がるケースが非常に多いです。
3つ目は、季節ごとに合ったものを選ぶことで快適なライディングができるという感じで、これはまた別の記事で詳しく解説しているのでそちらも参照してください。
基本的にはバイク用品メーカーから選べば間違いありません(後は価格帯・デザインなどで選べばOK)
上記のようなことを想定した服装選びの基準の一つとして、「バイク向け用品メーカーから選ぶ」ということを守れば失敗することは少ないでしょう。
通販などでバイク用品(ジャケットやグローブ、ヘルメットなど)を探した場合、聞いたこともない謎メーカーが破格で販売している場合がありますが、これらはバイク向けと謳っていながら実際のところバイクでの使用を想定した性能を備えていない場合があります。
餅は餅屋というように、バイクに乗るのであればバイク用品はバイク向けの用品メーカーから選ぶのが賢明です!
例えばこんなブランドがあります
とりあえずパッと思いついた有名ブランドをいくつか以下に列挙します。
- RSタイチ
- イエローコーン
- エルフ
- カドヤ
- クシタニ
- コミネ
- ゴールドウイン
- シンプソン
- パワーエイジ
- ヒョード
- ラフ&ロード
もちろんこれ以外にも有名・名門ブランドはたくさんありますし、上記はウェア系を中心に書きましたがヘルメットだけのブランドなんかもいろいろあります。
今回はツーリングウェアを中心としたブランドを挙げましたが、例えばサーキット向けのブランドやオフロード向けのブランドなんかもありますしね。
そういうのはバイクにこれから慣れ親しんでいくと、友人が使用していたりバイク用品店で目にしたりで知識も増えていくかと思います!
バイクのウェアでよく使われる素材について知る
さて、ウェアの紹介に入っていく前に軽く良く使われる生地素材について紹介しておきます!
ポリエステル・ナイロン:比較的安価で購入できる広く普及している素材
ポリエステル・ナイロンは、バイクジャケットといえばすぐイメージできるあのざらっとした感触のやつです。
以下2つでなければ自動的にこれになります笑。
上の画像のジャケット全員がナイロンというわけではありませんが、やはり一番多くのラインナップがあるので使用する機会は多いかと思います。
皮・合皮:防風・断熱・摩耗性に優れたバイク乗りお馴染みの素材
皮はご存じのとおり皮ですね。
防風・断熱に優れ、摩耗性にも優れて破けません。
サーキットで走るときに着る革ツナギというやつの素材でもあります。
普通は破けずコンクリートの上を滑るので、バイクのレースで転倒したライダーがコンクリートの上をずさーーーって滑ってく感じになります。
こだわりがあるなら革で探すのもいいかもしれません!(私も友人にもやっぱり革のジャケットが好きってライダーがいます)
ゴアテックス:透湿性・防水性が極限まで高められた素材
最後はゴアテックス。
ゴアテックスは防水性が極限まで高められ、透湿性も極限まで高められた素材です。
最高性能のレインウェアや、冬用の高機能ジャケットなどでたまに使われています。
数万ぐらい平気でして結構お高いです笑。
プロテクターで「CE レベル2」ときたら最高性能です
さて、以降プロテクターについて触れる場合があるのでよく目にする規格の話について軽く触れておきます。
プロテクターの性能の基準の一つに「CE」という規格があります。
CEは欧州の規格で、この規格をクリアしていないとヨーロッパで販売することができないというもので、CE規格をクリアしていればある意味安全性は保障されているという感じですね。
そして、CEにもレベルがあり、特にCEのレベル2というのはプロテクターで言えば最高性能にあたるので、この表記があるものであれば安全面は十分クリアしていると判断しても問題ありません。
しかし、CE規格の認証を受けていないからといって安全ではないというわけではありません。
あくまで欧州の規格なので、日本だけで売るならばわざわざCEの認証を受ける必要はありませんからね。
そこらへんはちゃんと商品ごとにチェックしてください(最近はCE レベル2の表記をするメーカーが多いですがね!)。
ヘルメット:フルフェイスかジェットヘルメットで国内メーカーがおすすめ
まずはバイクに乗るのに法律で着用が定められているヘルメットです。
ヘルメットの価格もピンキリですが、万が一を考えるとやはり安全性は重視したいですね。
ヘルメットはフルフェイスかジェットを!ハーフはNG
ヘルメットは、安全性を考えフルフェイスか最低限ジェットヘルメットを被りましょう。
ハーフヘルメットはやめておいてください。
ハーフヘルメットで転倒時に路面の上に頬を引きずってしまったら・・・考えるだけでも恐ろしいです。
顔に大きな傷なんか残ってしまったら大問題ですからね。特に女性なんかですと大変です。
ジェットヘルメットも、転倒時に顎から落ちれば顎が砕けてしまうなどの話もありますが、乗るバイクや使用シーンによって変わってくるので私はどちらでも良いと思っています。
フルフェイスはフルフェイスで、あごの部分がどこかに引っかかればその勢いで首の骨を傷めてしまうなんて話もありますが、ここらへんは言い出したらきりがないです。
アライ・ショーエイ・カブト(OGK)など国内メーカーがおすすめ
断然おすすめのメーカーは、「アライ(Arai)」か「ショウエイ(SHOEI)」です。
しかし、比較的価格帯が高いので、もう少し安価で信頼があるものとしては「カブト(OGK)」がおすすめです。
他にも性能・機能共に優れたヘルメットメーカーは存在しますが、選択肢があまりにも多いと逆にどれを購入すればいいのかわからなくと思いますので、一つ目は国内メーカーに絞って選んでみるといいでしょう。
そのヘルメットメーカーの信頼度の基準として、例えばMotoGPなどのレースで実際に使用されているメーカーかどうかなどをチェックしてみるといいかもしれませんね!
ツーリングライダー目線のおすすめヘルメット徹底解説はこちら:
シールドはクリアが理想だが・・・見た目を気にするならプロシェードやサンバイザー付などがおすすめ。ミラーはおすすめしません。
シールドは、どの時間帯を走行するのかを想定して選びましょう。
ツーリングの場合、夜間走行はなかなか避けられないかと思います。
となると、視界を考えるとクリアシールドが一番良いのですが、ヘルメットを被ったときに中が見えないほうがいいという場合はスモークタイプでも可です。
スモークシールドであれば、昼間の視界は良好で夜も多少見づらい程度なので、夜間走行を少し我慢すればまあ大丈夫でしょう。
私も実際に使用していますが、最近はクリアシールドの上からスモークシールドを被せることのできるタイプや(アライのプロシェード)、中にサンバイザーが搭載されているタイプなどもあるので、是非チェックしてみてください。
尚、ミラーシールドは、「ツーリングでは」おすすめしません。
ミラーシールドの夜間走行はほぼ何も見えずかなり危険です。
雨の場合には更に見えづらくなるので、色があるものを使用する場合はスモークにとどめておいた方が無難です。
私の友人の中には、視界を犠牲にしようと絶対にミラーだ!という人も存在しますが・・・笑
上半身:まずは肩・肘にプロテクターが入ったライディングジャケットがおすすめ!
上半身の服装としては、私服やインナーウェアの上にプロテクター入りで長袖のライディングジャケットを着てください。
「プロテクターなんか・・・」と思う人はいるかもしれませんが、はじめにも書いたように関節は転倒時に真っ先に地面と接触する可能性が高い部分ですのでしっかりと守ってあげましょう。
プロテクターが入る部位は「肩」「肘」「脊椎」「胸部」、はじめから入っている場合もありますし、別売りのメーカー別専用プロテクターを購入して後から入れる場合もあります。
ジャケットに入れるプロテクターは、衝撃吸収能力が一番高いものを入れておくのが吉です(そこまで高くありませんし、ラインナップも2つぐらいです)。
最低限「肩」「肘」に入っていれば、軽い転倒で大けがをすることは無いと思います。
いくつかのバイク用品メーカーがありますので、好みのデザインのものを探せばいいでしょう!
お金に余裕ができたタイミングで是非胸部と脊椎プロテクターも!
ライディングジャケットには標準で脊椎プロテクターがついているものも多いですが、大半は申し訳程度の衝撃吸収能力のプロテクターばかりです。
そこで、すぐにとは言いませんがどこかのタイミングで胸部と脊椎のプロテクターは買い替えてしっかりしたものに交換しておくのが良いでしょう。
胸部プロテクター・脊椎プロテクターはだいたいメーカーごとにジャケットに使用できるものが別売りされているので、そちら選べば問題ありません。
ジャケットの内部ポケットや、内側にボタンの片側があったりするのは胸部や脊椎プロテクターを取り付け・入れる場所ですね。
下半身:膝プロテクター入りのライディングパンツか膝プロテクターがおすすめ!
内容としては上半身の説明とほぼ同じで、関節を守るということですね。
腰(股関節の側面)や臀部(お尻)の部分にプロテクターがある場合もありますが、ツーリング用途であれば膝のみにプロテクターが一般的です。
バイク用のライディングパンツは膝の部分に膝プロテクターを入れることができるポケットがあるようなもので、後は普通のズボンとそこまで差はありません。
もちろん、厳密には防風性が優れていたり、よく汗を吸ったり耐摩耗性が高い(転倒時に地面と擦っても破れにくい)などの違いはありますが!
膝プロテクターなら私服の上から着用可能
ライディング中だけ着用する膝プロテクターでも問題ありません。
こちらは、私服の上に着用するのでお手軽さはピカイチですね。
私の場合は、真夏には夏用のライディングパンツ、冬用はオーバーパンツを着用していますが、春秋などはこちらの膝プロテクターで対応しています。
上記画像で装着しているのはコミネのエクストリームニーシンプロテクターです。
見た目はちょっとださいかもしれませんが、マジックテープなので写真を撮るときにはさっと外してあげれば問題ないでしょう(コミネのエクストリームニーシンプロテクターは装着感が良く、つけているのをよく忘れるのですが・・・笑)。
服の下に着用するインナープロテクターでも良いと思います!
あとは服の下から着用するインナータイプのプロテクターもあります。
これだと私服の下から着けることができるので、かなり目立たないですね。
ただし、服の下に着用するのでタイトめのズボンなんかですと履くのがちょっとしんどいかもしれません。
グローブ:バイク用で要所要所がしっかりとした生地のグローブを選ぼう
バイク用グローブは、要所要所がしっかりとした生地のものであれば基本的にどれでも構いません。
機能を考えると、価格は5,000円~10,000円ぐらいになるのかなという印象です。
手の平とこぶしの部分を特にチェック!
具体的には、手のひらが厚手の素材になっていたり、握りこぶしの部分にプロテクターが入っていたりですね。
特に手の平は、転倒時に真っ先に地面につく可能性が高い場所ですので、ここの素材が頼りないと手の平の皮がべりっとめくれてしまいます!
コンクリートと人間の皮膚、戦ったらどっちが勝てるかは想像せずとも、、、
手首が隠れるかはどちらでもOK
手首に関しては、サーキット走行で使うようなグローブは手首を覆うようなものと決まっていますが、ツーリングではどちらでも構わないと思います。
最近はスマートフォンを触る機会が多いのでタッチ対応かも見てみると良い
最近はスマートフォンホルダーで、路駐して地図の確認なんかの機会も多いですので、スマートフォンのタッチ対応かなどチェックしてみるのもいいかもしれませんね。
ブーツ:バイク用品メーカーでくるぶしが隠れていればOK
バイク用の靴と普段靴の違いとしては、
1.シフトアップの際につま先を保護する部分がある
2.くるぶしが保護されている
3.靴ひもが無いものが多い
等の特徴がありますが、バイク用品メーカーでくるぶしが隠れているハイカットのものであればあとはそこまで気にせずデザインで選べばOKです。
というのも、つま先の甲の部分のシフトチェンジ時の保護カバーは、靴の生地によっては無い場合もありますし、カジュアルめな靴であればバイク用品メーカーがバイク向けに販売しているものでも普通に紐靴もあるからです。
くるぶしは、関節で骨がでっぱってる部分になるので、転倒時にここが削れてしまう可能性もあるため、しっかり守ってもらう必要があります。
そういう理由から、「バイク用品メーカーである」という条件ならば、後はハイカットであればなんでも問題ないというわけです。
強いて言うならば、歩きやすそうな靴がおすすめですかね!。
人にもよるのですが、私の場合はツーリング先でかなり歩くので笑。
ちなみに紐靴なら、ゴムひもに変えとくと着脱が楽で紐の巻き込みの心配もなく安心です
ひも靴ではやっぱり万が一のチェーンの巻き込みが心配という場合には、ゴムの交換靴ひもがおすすめです。
バイク用の靴は結構しっかり履くタイプが多いのですが、これですとゴムなので着脱が非常に楽ちんです。
紐がほどける心配が無いので安心ですね。
私もライディングシューズで紐のタイプは全てこちらを使用しています。
街乗りの場合、シフトパッドがあれば普段靴でもシフトレバーから靴を守れる
街乗りや通勤通学のような比較的軽めのユースの場合は、普段靴の上につけるシフトパッドなんかもおすすめです。
左足のつま先が保護されていないと、シフトチェンジで靴が傷ついてしまうので、それを守ってくれるという代物になります。
また、普段靴の場合、生地が薄いとシフトチェンジ時につま先が痛いということもあるので、それも防止してくれます。
いくつかのメーカーが出していますが、別に安いものでも問題無いと思います。
ずれないように靴ひもにひっかけることができるやつなんかだといいかもですね!
まずは夏用と冬用の2セットを用意しとくのがおすすめ
と、以上ツーリングに適した服装の選び方について解説してきましたが、上記を踏まえて季節に合わせて2セットぐらい用意しておくのが理想です!
当たり前ですが、夏用の装備で冬を走れば寒すぎますし、冬用の装備で夏を走れば暑すぎます。
とりあえずは真夏用と真冬用の二つを揃えておけばOKです。
以下夏用・冬用とそれぞれの季節で快適に過ごす服装の例を紹介しているので参考にしてください!
夏用であれば:
冬用であれば:
雨のときの服装はこちらの記事で!
さて、以上ツーリングに適した服装について書いてきましたが、ツーリングでつきものなのが急な雨。
これに対応できるよう雨用の用具もしっかり揃えとくと良いでしょう。
レインウェアを常備しておけば、例えば夏に山間部で急激に気温が下がったときの防寒具にもなったりします。
詳しくは以下の記事にまとめています。
バイクの雨の日の服装まとめ:
まとめ:ツーリングに適した服装をすることで安心してバイクを楽しめる!
想像以上に長くなってしまいましたが、だいたいバイク乗りがどういう視点で服装選びをしているのかについて書くことができたと思います。
性格の問題もあると思いますが、やっぱり私の周りでも転倒経験のあるライダーは非常に多いですね。
安全運転をしているという前提であれば、予期せぬ転倒が起きた場合でも上記服装をしていれば大怪我になる可能性は限りなく低いと思われます。
怪我してからでは本当に遅いので、おせっかいで口うるさいかもしもしれませんが、あなたよりちょっと先にバイクライフをスタートさせた先輩からのアドバイスとして参考にしていただけると幸いです!
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