これから本格的にウェイトトレーニングをはじめようと思っている方向けのトレーニングメニュー、基本的な知識などを紹介していきたいと思います。
以下の目次をさらっと見ていただいたらわかると思いますが、これからはじめる初心者にとって重要と思われる知識を要点を抑えて簡潔にまとめます。
簡潔と言いつつ、重要なことはしっかり書いているので、文章量としては結構なボリュームになっています。
初心者はまずは怪我をしないことが大事!体の動かし方などを覚えていきましょう!
これからウェイトトレーニングをはじめようとしている初心者が何をターゲットにトレーニングを進めていくかですが、以下の二つが目標となります。
・使用重量の増加により筋肉の成長を実感する
・種目ごとの身体の使い方を学ぶ
使用重量の増加により筋肉の成長を実感する
まず一つ目ですが、残念ながら正しい筋トレを始めたからと言って一朝一夕に見た目の変化が現れるものでもありません。
どれだけ早くても見た目の変化には数ヶ月必要になると思います。
それでは、いったいどうやって成長を判断するかというと、扱っている重量の変化です!
使用重量が上がっていれば、しっかりと筋肉は成長していることになるので、それを指標にしましょう。
種目ごとの身体の使い方を学ぶ
次にこれから体の各部位の様々なトレーニングを行っていくわけですが、正しいフォームを実際にトレーニングを行うことで学んでいってください!
ウェイトトレーニングは高重量を扱うことから、正しい方法でやらなければ怪我に繋がってしまいます。
将来的に筋肉が成長して重量があがっていったときに正しいフォームでできていなければ体が故障してしまいます。
よって、どの筋肉がどういう動きをもたらしているのか、どのように身体に荷重がかかっているかなど意識してトレーニングを進めてください!
自宅かジムか決める
トレーニングを行う場所ですが、ジムでも自宅でもどちらでも可能です。
それぞれ一長一短があるのでご紹介します。
ジムは設備がそろってるものの利用料がかかる
ジムの規模にもよりますが、どのようなジムでもだいたいのトレーニング器具が揃っています。
トレーニング器具とは、フリーウェイト(バーベル、ダンベル)、マシンなどのことを指します。
マシンとダンベルについては比較的小規模のジムでも用意されていることが多いですが、バーベルについてはジムによって置いていたり置いていなかったりします。
マシンの種類についてもジムによって様々です。
ジムには公営のものと私営のものがあり、公営のものについては市民体育館などに敷設されていたりして、利用するごとに300円~500円ほどの利用料を支払うスタイルとなっています。
一方私営のジム(ゴールドジム、ティップネスやジョイフィットなど)は月額制をとっていることが多く、週1回、週3回などのプランによって料金が異なります。
設備については私営のジムが充実している場合が多いですが、私の場合は自宅トレーニング環境も整えていっているので、普段は近くの公営ジムに行くようにしています。
自宅ではダンベルとトレーニングベンチの購入が必要
自宅でのトレーニングではトレーニング器具を購入することが必要になります。
トレーニング器具はピンからキリまで様々なものが購入可能ですが、初心者向けとして必要なものは、
・プレート可変式ダンベル
・フラットベンチ(orインクラインベンチ)
のたった2つで、予算はフラットベンチを選択した場合は2万円ほど、インクラインベンチを購入した場合でも3万円弱ほどとなります。
ジムと大きく異なる点としては、マシンの種目をダンベルでの種目に代替えして行うことです。
※今回のトレーニングメニューではバーベル種目を含めていないため、マシン種目の代替えという表現を使いました
トレーニング種目の重量と回数とセット数について
さて、ここからは具体的にどのようなトレーニングをしていくかに入っていきます。
基本は10回3セットの重量設定で、10回行えたらどんどん重量をあげていく!
ウェイトトレーニングで大切なことは複数ありますが、その中でも特に大事なのが負荷の調整です。
どういうことかと言いますと、重量を重くすれば種目を行える回数は減り、重量を軽くすれば回数を増やすことができますが、いったいどの重量に設定すればいいのか、という話です。
結論から言いますと、初心者の方に関しては、10回で限界になるような回数を1つの種目におき3セット行ってください!
中級以上の予備知識として簡単に触れますが、実は3回で限界になるような負荷や20回で限界になるような負荷でも筋肉は肥大することがわかっています。
が、10回3セットという重量と回数の組み合わせは初心者にとってすごいバランスの良いものなのです。まずはこれを中心にトレーニングを行ってください。
さて、10回3セットと書きましたが、厳密には10回に固定する必要はありません。
例えばある重量で10回あげれるようになったら使用重量を一段階あげます。
そしたら次は種目を行える回数は5回とかになると思うので、また10回行うことができるまでトレーニングを積み重ねます。これを繰り返していきます。
セット間インターバルの例は、ジムなら1分、自宅1分半!
トレーニング中は、セットの合間に一定の休憩をとる必要があります。
なぜかというと、例えば10回で限界の負荷で10回したあとに間髪置かずに次のセットを開始したらまともにトレーニングできないのは想像つくと思います。
一昔前は、インターバルは1分とよく言われていたのですが、実は最近では長めに休息をとって次のセットでしっかりと回数をあげるほうが効果的であるということがわかってきています。
休憩時間が長いほうが次のセットであげれる回数があがるのもイメージがつくと思います。
では具体的に何分がいいのかというと、長く休息をとればとるほどいいのですが、例えばセット間に5分も休息をとってしまうと3セットの間でインターバルだけで15分もかかってしまうため、種目数をこなす場合トレーニング時間が多くなってしまいます。
よって、私は具体例として、ジムでは1分、自宅なら1分半という例を提案しておきます。
もちろんこれは絶対ではなくもっと長くとりたい場合は長くとっていただいても構いませんし、もっと短くしたい場合は短くしていただいて構いません。
ただし、ジムの場合は他の利用者もいるので、マナーとしてあまりインターバルは長くとりすぎないほうが良いでしょう。
一人で器具を占領してしまうと他の人がトレーニングできませんからね。
初心者向けに大きな筋肉を中心とした週1メニューを組みました!
今回は初心者向けということで、特に大きな筋肉を中心としたメニューで、1時間半~2時間ぐらいで終えれるメニューに仕上げました。
ジムで週に一回ぐらいの頻度ですることを想定していますが、週に2回ジムに行ける方や自宅トレーニング環境がある場合についてはその限りではありません。
一回で全部せずに複数の日にわける方法を分割法という言いますが、これについては後で書きます。
トレーニングメニューの方針としては、大胸筋、背中、肩、太ももなど体を構成する筋肉の中でも大きく見た目の変化に貢献する部位の種目を、それぞれ2種目ずつ選んでいます。
週1でこなせるように、下半身のみ1種目としています。
腕の種目などが含まれていないのは、腕の筋肉については他の種目で補助的に使用されるため、今回は個別に鍛えるといったメニューは組んでいません。
また、筋トレ初心者ということも踏まえ、できるだけ怪我のリスクを抑えるようにジムの場合はバーベルではなくマシンを中心としたメニューにしています。
具体的には、以下の種目を行います。
それぞれのターゲットについては次の項以降で見ていきます。
大胸筋のトレーニング
チェストプレス(自宅の場合はダンベルベンチプレス)
インクラインダンベルベンチプレス(自宅やジムでインクラインベンチが無い場合はダンベルフライ)
背中(広背筋)のトレーニング
ラットプルダウン(自宅トレの場合は省略)
ダンベルベントオーバーロー
ワンハンドロー(自宅トレの場合のみ)
肩(三角筋)のトレーニング
オーバーヘッドプレスマシン(自宅トレの場合はダンベルショルダープレス)
サイドレイズ
下半身(大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋)
レッグプレスマシン(自宅トレの場合はスプリットスクワット)
大胸筋のトレーニング
大胸筋のトレーニングで行っていただきたい種目は、
1.チェストプレス(自宅の場合はダンベルベンチプレス)
2.インクラインダンベルベンチプレス(自宅やジムでインクラインベンチが無い場合はダンベルフライ)
の二つです。
チェストプレス(orダンベルベンチプレス)のターゲット
メイン種目で使用するチェストプレスは、大胸筋のメイントレーニングとなるベンチプレスに近い動作を行うことができるマシンを使った種目です。
高重量を扱うことができるので、大胸筋全体に効かせることをターゲットとしたメイン種目となります。細かい話をすれば大胸筋中部と下部を中心とした種目となります。
腰を丸めて(猫背のような姿勢で)種目を行うと腰を痛めてしまうので、種目を行うときはしっかりと腰をそらし背中の部分を浮かしアーチを作り、肩甲骨の部分で体を支えるようにしてください。
自宅でする場合はフラットベンチとダンベルを使ってダンベルベンチプレスを行ってください。注意点はチェストプレスと同じで、背中のアーチに気を付けて腰を痛めないようにしてください。
いずれも5回~10回ぐらいの負荷になるよう重量を調節し、10回あがるようになればどんどん負荷はあげていってください。
インクラインダンベルベンチプレス(orダンベルフライ)
2種目目のインクラインダンベルベンチプレスは、インクラインベンチのバックシートを30°ぐらいの角度に設定し、ダンベルでベンチプレスのような動作を行う種目です。
チェストプレスが若干下部寄りなので、上部を補うことをターゲットとしています。
インクラインベンチが無い場合はダンベルフライを行ってください。
ダンベルフライはベンチプレスの動作と異なり上腕三頭筋の関与が無くなり、ダイレクトに大胸筋に刺激を入れることができる種目です。主に中部を中心に刺激が入ります。
いずれも10回前後~15回ぐらいの負荷になるよう重量を調節し、15回以上できる場合は負荷をあげてください。
背中(広背筋)のトレーニング
大胸筋のトレーニングで行っていただきたい種目は、
・ラットプルダウン(自宅トレの場合は省略)
・ダンベルベントオーバーロー
・ワンハンドロー(自宅トレの場合のみ)
です。
ラットプルダウンのターゲット
※動画はチンニングです
ラットプルダウンは、チンニング(懸垂)に近い動作を行えるマシンを用いた種目で、特に広背筋上部をメインターゲットとしており、背中の横の広がりを作り逆三角形の身体を作るために行います。
ラットプルダウンには複数のやり方が存在しますが、手幅は肩幅より広めにとりワイドグリップで、バーを鎖骨のあたりに落とすフロントネックで種目を行ってください。このやり方が広背筋に一番大きく働きかけることができます。
5回~10回ぐらいの負荷になるよう重量を調節し、10回引けるようになればどんどん負荷はあげていってください。
重量をあげる際は、しっかり顎付近まで引いて回数をこなせるようになってから重量をあげてください。
ダンベルベントオーバーローのターゲット
ダンベルベントオーバーローは、ベントオーバーの(腰を屈める)姿勢を作りダンベルを後ろに引くような動作をする種目です。
特に広背筋下部をメインターゲットとしており、体の厚みをつくることを目的としています。
上半身の角度は床に対して45°にキープします。腰を痛めないように、腰は猫背になったら反らないように腹筋と脊柱起立筋に軽く力を入れるような意識をしてください。
重量があがるにつれて腰を痛めるリスクが出てくるので、この段階から練習しましょう。
脇については締めて種目を行ってください。
10回前後ぐらいの負荷になるように重量を調節し、しっかり10回ぐらい引けるようになればどんどん負荷はあげていってください。
ワンハンドロー(自宅トレの場合のみ)
ワンハンドローはフラットベンチで体を支え、片手でダンベルを引くような動作になります。
ダンベルベントオーバーローと近い動作ですが、片手で行う分種目に片側に集中できることと、上半身を床に対して平行にすることから可動域を長くすることができます。
上半身を床に平行することにより僧帽筋の関与を大きくすることができ、上半身の身体の厚み作りをターゲットとしています。
10回前後~10回強ぐらいの負荷になるように重量を調節し、しっかり13回ぐらい引けるようになればどんどん負荷はあげていってください。
肩(三角筋)のトレーニング
三角筋のトレーニングで行っていただきたい種目は、
・マシンのオーバーヘッドプレス(自宅トレの場合はダンベルショルダープレス)
・サイドレイズ
の2種目です。
オーバーヘッドプレス(マシン)or 自宅トレの場合ダンベルショルダープレス
オーバーヘッドプレスは、重りを肩の上で支え持ち上げる動作を行う種目です。
マシンによっては肘を前方に持ってくるポジションと横に持ってくるポジションの2通りがありますが、肘を横に持ってくるポジションでしてください。
高重量を扱え、三角筋の中部をメインに前部にも刺激が入る種目となっています。
いずれも5回~10回ぐらいの負荷になるよう重量を調節し、10回あがるようになればどんどん負荷はあげていってください。
大胸筋の種目でも三角筋に負荷はかかるので、大胸筋のトレーニングの後の場合扱える重量は低めになってしまうが、気にせずしっかり回数をこなせる重量設定にしてください。
サイドレイズ
サイドレイズは、ダンベルを体の横へ持ち上げる動作を行う種目です。
高重量で追い込んだあとにしっかりとした回数で筋肉を追い込むことを目的とし、三角筋中部をメインターゲットとしています。
10回~15回ぐらいの負荷になるように重量を調節してください。
下半身(太もも、大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋)のトレーニング
下半身のトレーニングで行っていただきたい種目は、
・レッグプレス(自宅トレの場合はスプリットスクワット)
の一種目です。
レッグプレス
レッグプレスは、スクワットに近い動作をマシンで行う種目です。
スクワットと言いつつも、おそらく一般レベルで正しいスクワットのフォームを説明できる人はいないと思うので、トレーニングをする上でのポイントをいくつか書きます。
注意するポイントは3点で、
1.スタートポジションは足を置くプレートに膝よりお尻が近づくよう座面の位置を調整(フルスクワット)
2.足幅は足置きプレートの範囲内でできるだけ広くとる(ワイドスタンス)
3.つま先の開き方は自然なハの字でOK
です。
下半身については一種目しか行いません。そのため一種目で太ももとお尻に大きく刺激を入れれるようなやり方をしています。これはバーベルスクワットでいうフルスクワット、ワイドスタンスにあたります。初級編では細かくは解説しませんが、このやりかたでやってください。
5回~10回ぐらいの負荷になるよう重量を調節し、10回行えるようになったらどんどん負荷をあげていってください。
スプリットスクワット
スプリットスクワットは、足を大きく前後に開いて腰を落とす種目になります。自宅で両足でを同時に鍛えようとすると必ずといっていいほど負荷不足(重量が足りない)になるため、こちらをおすすめしています。片足ずつ刺激を入れるような種目になっています。
5回~10回ぐらいの負荷になるよう重量を調節し、10回行えるようになったらどんどん負荷をあげていってください。
プロテインはただのタンパク質!是非摂取してください!
皆さんはプロテインを聞いて何を想像しますか?
たまにドーピングに使われるステロイドと勘違いされている方も見られますが、プロテインの意味としては「たんぱく質」を表す英単語であり、ただのたんぱく質です。
たんぱく質は牛乳にも卵にも大豆、肉などさまざまな食べ物に含まれているあれです。
筋トレ用途のプロテインは、特に牛乳から製造するホエイプロテインというものが主流となっています。
プロテイン摂取の大きな理由は筋肥大の最適化
さてなぜたんぱく質が重要かというと、筋肥大を最大限起こすために以下の3点が大前提となります。
1.十分筋肉をトレーニングで追い込むこと
2.摂取カロリーが消費カロリーが上回ること
3.たんぱく質を十分摂取していること
このたんぱく質を十分という量ですが、だいたい自分の「(体重)kg x 2 /1000」というのが良く言われている一日の必要量で、例えば体重60kgの人ですと120gとなります。
実際たんぱく質は様々な食材に含まれているため、普段の食事からも摂取はされているのですが、普通はこの必要量には遠く及ばないことが多いです。よってその不足分を市販のプロテインから摂取します。
トレーニングの効果を実感してからの摂取でもOK
とはいえプロテインはメーカーにもよりますがだいたい一か月分、1kgで4千円ほどするので、いきなりトレーニング開始時から購入するのは躊躇する方も多いと思います。
プロテインの推奨摂取量についてはあくまで筋肥大を最大限起こすための必要量ですので、たんぱく質摂取量が上記の例より少ないといった場合でも筋肥大は十分置きます。
しかしたんぱく質をしっかり摂取している場合よりスピードは落ちるということです。
プロテインについてはできればとっていただきたいですが、トレーニングを進めて使用重量の増加や体の変化を感じてからでもいいでしょう(実際私もそうでした)。

まとめ
今回はざっくりとした説明になりましたが、今後ウェイトトレーニングを続けステップアップしていくのに欠かせないキーワードを散りばめました。
あまり細かいことは気にせず、とりあえず以下の2点を実行に移し、他のことについてはトレーニングを進めながら知識を集めればいいと思います。
1.紹介したメニューを定期的にこなす
2.プロテインを飲みしっかり飯を食う
結構気合を入れて書いたので長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
共に筋トレ精進していきましょう!
コメント
筋トレ初心者です。
部活の筋トレでは器具(?)が使えないので腕立てや腹筋をしているのですが効果はないのでしょうか?正直しんどいだけならやりたくないです。
ぜひ教えてください。
こんばんは、コメントありがとうございます^^
まず前提として、筋トレを何のためにしているのか、どういうゴールがあって行っているのかが大事だと思います。
同じこと(例えば腕立て伏せや腹筋)でも、目的によっては効果的な場合もありますし、効果的でない場合もあります。
筋肉を大きくするという観点で答えるのならば、バーベルやダンベルのようなトレーニング器具を使ったトレーニングのほうが近道です。
自重トレーニングは基本的に負荷を調節できません。一方バーベルやダンベルは自分の筋肉量にあった重量を選択できるため、より自分にあったトレーニングをメニューを組みやすいという話です。
しかし、腕立てや腹筋が筋肉を大きくするのに効果が全くないかというとそうではなく、工夫次第で改善できる部分もあります。
だいたいトレーニング器具を使って筋トレする場合(筋肉を大きくするという目的の場合)は、10回ぐらいで限界になるような重量に調節するのですが、10回に限らず100回や200回などの超高回数(自分の限界回数)まで行うことも筋肉を大きくさせる効果があることがわかっています。
負荷を調節できない自重トレーニングの場合は、とにかく高回数で行うことや、バリエーションで負荷を大きしたりするなどの工夫が必要になってくると思います(例えば腕立て伏せの場合、ジャンプしてするような腕立て伏せを行うと負荷があがったりします)。
まずは部活の筋トレをどういう目的で行っているのかという点をはっきりさせると、本当に必要なのか、効果的なのかということはおのずと見えてくると思います^^